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宍道湖の東側の中海にかかる

江島大橋を通り、更に、海を埋め立てた海中道路を通り、

大根島(だいこんじま)に向かう。

ラーメン構造のはしとしては、1.7キロあり、日本一なのだそうだ。

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約20万年前の噴火活動で出来た火山の島。

周囲10キロ程度。

縮小によっては、地図にさえ載らない。

名前の由来は、出雲風土記に記してある蛸(た)こ島が変化した説、

高級な高麗ニンジンを作っているのを隠すため、

島の形が、土から頭を出した大根に似ている説など

はっきりしないらしい。

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戦中・戦後の島の暮らしはとても貧しく、

昭和30年代になると、島の女たちは

牡丹の苗木でいっぱいになったかごを背負い、

全国を行商に歩きます。

ここに、由志園という日本庭園をつくり

観光客を全国から呼び、女性たちが

行商に出なくて済むようにしようと

考えた女性がいました。

門脇栄といいます。

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栄も病弱な両親を支え、行商をしていました。

周囲の猛反対を押し切って。

島が火山性の土で、庭園には不向きなため、

中古船1隻に、土、石、苗木を運んだそうです。

亡き父の由蔵(よしぞう)が夢見志した庭園

その父の名が後世までのこるようにと

由志(ゆし)園となずけ、

また、島の牡丹を全国に知らしめた女性たちの

功績をたたえ、牡丹観音菩薩を建立。

凄い女性ですね。

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島は、決して賑やかというわけではなかったですが

その夢のとおり、

観光バスや、マイカーで日本庭園を訪れる人が絶えず、

多くの島の女性たちが、働いていました。

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寒牡丹がちょうど見ごろでした。

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華やかさと、島の女性たちの苦労の対比が

あまりにも悲しいですね。

でも、それを打ち破り、現実をかえた栄の

行動力はものすごいですね。

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庭園の造り方など、どこで学んだのでしょうか。

滝の音にひかれて、小山に向かうと滝が。

出雲神話のヤマタノオロチをイメージしたものだそうです。

多くの観光客は、滝への岐路にたつと、

「どうする?、昇るのはね・・・、寒いし」と、多くが「順路」と書いてある

平らの道の方に左折してゆき

20分ほど眺めていましたが、

誰も来ませんでした。

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島は、牡丹のほかに、高麗人参の産地で、

雲州人参とよばれ、本場の高麗人参に匹敵する

最高級品として、海外でも評価されているそうです。

一度取れると、次に生育するまで20年かかるため、

その期間に、牡丹を作りだしたとのこと。

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庭園の中にある食事どころで、

予約していたにも関わらず、

待たされること1時間。

やっと昼食です。

団体客も多く、なかなか、時間通りにはいかないようです。

庭園の由来をしると、それもまた、

素敵な現象に思えるのでした。

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鴨膳を頼みましたが、

漬物など、どれも美味しいものばかりでした。