仙台2日目は、仙石線で野蒜(のびる)地区に足を伸ばした。


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2009年に元禄潜穴を見学に行った際に駅前を車で通過したことがある。

読めなかった珍しい地名と、狭い道、家々がぎゅうぎゅうに建っている感想を持ったのを覚えている。

http://sato-no-sin.dreamlog.jp/archives/1292664.html




東日本大震災で、6メートルを超える壁のような大津波が襲い、
亡くなられた人の約1割弱の1110名、行方不明24名の被害がここに集中している。

今は、集団高台移転がなされ、駅も高台に移されている。

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真新しい駅に降りると、向かって海の方向に「元地」、旧駅舎があり、

「元地」に残ることを決めた新築の家が

まだ工事中の広いむき出しの土の中にぽつぽつあった。

数台の工事車両がうなり、海風はほこりっぽい。

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後ろの高台側は、広いきれいな道路と住居が、新興住宅地然としていた。

人通りは少なく、通常の新居の街並みとは雰囲気が違った。


丘と海側は、長い無機質な避難用トンネルでつながっており、


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他に人はおらず、荒野を独り歩くような感じで、15分ほど先にある、
旧駅に並んでいる震災復興伝承館に向かう。

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多くはないが、ツアーバスで、人々が訪れていた。

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上皇妃も慰霊の歌をささげている。

仙台まで快速で約30分。

ただ、本数は少ない。

上り快速列車の時間を気にしながら、

先日放映された、NHKドキュメンタリー
「町にひとつの赤ちょうちん~震災8年半 ”思い”行き交う居酒屋”」のお店に向かう。


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残り10分ほど。老女主と、短く話を交わし、ビールとつぶ貝をそそくさと胃に流し込む。

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いろんな思いが壁に飾られ温かく居心地のいい場所だ。


人懐こいウェイトレス(ター?)犬がとてもかわいい。

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ここはコンビニもなく、車で数十分の松島等に買い物に行くか、

行けない人は、生協や行商を利用しているとか。

最近は、弁当を販売するところもできたそうだ。

説明してくれた伝承館の女性は震災後2年間イオンの移動スーパーで働いていたそうだ。


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50代前半を過ごし、その間いろいろ影響、人の繋がり、変化をもたらしてくれた場所、

仙台。



これから自分が何をするかは別にして、

まずは、ここにきて良かった。


2日間、歩きすぎて、両足の付け根が痛む。

あとは、大半寝ながら家路をたどることになる。