長崎は、石段の多い街だ。
山の上まで、家が立ち並ぶが、階段を登ってたどり着くというのも多い。
私が育った実家もそんな土地だった。

両親が亡くなり、土地・建物を相続したが、建物の重みで
崖が崩れだしたので、平成18年に解体し、その後、土地の税金を払い、除草を
シルバー人材でやってもらっていた。

PXL_20231210_011958578


うちの土地を通っている近所の人からは、地役権報酬をいただいていた。
土地が崩れたら、こちらで修復しないといけない。
以前、見積もりを取ったが、1000万を超える金額で、実現性がなかった。

再開発の話も、平成17年より出ていたがいっこうに進まない。
こんな土地でも、課税のための評価は、100万円を超えるのだが、
実際は無価値だ。

たまたま、近所で不動産業をやられている方がおり、お譲りした。
もうかなりのご高齢だったが、ご存命で幸いだった。

兵隊から帰った父、原爆ですべてをなくした母、二人が結婚し、
5人の子供が育った土地。

だが、もうその役割を終えて、今や、負の遺産。
子供たちの代まで残すわけにはいかない。

もうここらで、こちらもお役御免でいいだろう。